焼香 線香
- Rolf Reeves
- Oct 30, 2023
- 10 min read
お線香の香炉には種類がある?香炉灰とその処分方法もあわせて解説
お墓でお線香を焚く際には、墓石にお線香を立てる用の穴がつくられています。そのほかでは「線香皿」を置いてお線香を寝かします。屋根が付いているものなどデザインはさまざまです。皿についている網は風で飛ぶ場合やカラスなどの鳥に持っていかれるなどありますので注意しましょう。網と線香皿を針金などでくくると予防になりよろしいでしょう。お線香は束になっているもの、自宅で使用する箱入りのお線香どちらも使用されています。箱入りのタイプはかさばるため、筒など小ぶりなケースで持参をすると便利です。 お墓で使用する線香皿はこちら>>

お部屋で使う
お部屋でお香を楽しむ際の器は今まで紹介してきた香炉を使用しても問題ありません。大きさやデザインなどの理由から、お仏壇などで使用するものではなく、小ぶりな線香立てを使用する場合が大半です。灰を使用せずにお線香をたてるものが多くあります。 手づくりの焼き物、縁起のいい絵柄などさまざまな材質・デザインのものがあります。 お香立てはこちら>>
香炉には灰をいれよう
香炉でお線香を焚く際には灰が必要です。香炉にいれる灰のため「香炉灰(こうろはい・こうろばい)」ともよばれます。中には砂や粉といった表現をされる方もいます。香炉の6~7分目を目安に灰をいれましょう。 種類としては従来の一般的な灰、ビーズ状のモダンな灰に大きくわかれます。 スーパー、ホームセンター、100円ショップでも取り扱っている場合もありますが種類が限られていることが大半です。お香の専門店や仏壇仏具店では複数の種類を取り扱っていますので、購入にはおすすめです。 はせがわの店舗でも購入することができます。店舗検索はこちら>>
従来の一般的な灰
珪藻土灰(けいそうどばい)
珪藻土からできた白い灰です。珪藻土とは、藻類の一種の珪藻の殻の化石からできる堆積物(堆積岩)です。
藁灰(わらばい)
藁を燃やしてつくられた灰です。軽くて通気性がいいため、お線香が燃え残りにくいといわれています。
籾灰(もみばい)
籾を燃やしてつくられた灰です。やわらかい灰で線香が最後まで燃えやすくなっています。 籾灰(もみばい) はこちら>>
藤灰(ふじばい)
樹皮をはいだ藤を焼いてつくられた灰です。藤色をおびた白色をしており、化粧灰ともいいます。やわらかい灰で固まりにくく、最後までお線香が燃えやすくなっています。 藤灰(ふじばい) はこちら>>
菱灰(ひしばい)
菱の実の殻を燃やしてつくられた灰です。茶褐色をしています。通気性に優れており、匂いもなく舞い上がりづらいものです。そのため香道(聞香)でも使用される高価な灰です。
ビーズ状のモダンな灰
洗うことで繰り返し使える灰も人気があります。クリスタル、ガラス、天然石などを砕いたビーズ状にした灰です。比較的粒が大きいため、従来の灰より若干少なめな量でも問題ないでしょう。
透明なものから石の色によってピンクや紫などがあります。モダンでおしゃれな家具調のお仏壇・お仏具にも映えます。複数を組み合わせて違った色味を楽しむこともできます。 接する部分のお線香は燃えにくくなります。お線香を寝かせて使用する場合は不向きのため注意しましょう。 天然のものは灰以外に、パワーストーンや浄化石としてお部屋で使用される方もいます。 天然石の灰はこちら>>
香炉灰のお手入れと処分について
お線香を焚くと、お線香の燃えた灰・燃え残りが発生します。そうしたものが香炉灰と混ざることで新しいお線香が立てにくい、香炉からあふれるといったことになります。また湿気がたまることでお線香を立てにくい・燃えにくいといいた原因にもなります。定期的なお掃除が必要です。
お掃除の目安 なるべくこまめなお掃除が望ましく、お線香をあげる頻度も家庭により異なりますので決まりはありません。お線香が立てにくい、灰が固くなった時にはお手入れをしましょう。 また法事や命日などには灰をはじめお仏壇をきれいにしておきましょう。 お仏壇のお掃除用品はこちら>>
灰のお手入れについて
従来の一般的な灰
燃え残りのお線香が灰の中にたまっていますので取り除きます。割りばし・ピンセットで取る、茶こしを使用するといった方法もありますが、専用の道具を用意すると簡単にお手入れができます。
灰がこぼれる・舞ってしまっても大丈夫なように、庭など外で作業する・新聞紙を敷くなどの準備をします。網のついたスプーン状のもの、または砂時計タイプのものでお線香の燃え残りを取り除きながら、灰の中に空気をいれることで湿気を除きます。最後に「灰ならし」で表面を整えます。香炉が灰などで汚れている場合は柔らかい布(クロス)でお掃除も一緒におこないましょう。 お手入れ用品はこちら>>
ビーズ状のモダンな灰
ビーズや天然石のものはそれそれお手入れ方法が違うことがありますので、確認をしましょう。お手入れをすることで繰り返し使用することができます。 香炉を軽くふることでお線香の燃え残りが下に移動し、灰と分離するので作業が楽になります。水で洗えるタイプのものは、目の細かいネットやザルにいれて水洗いをします。 洗ったあとは新聞紙などの上に広げて乾燥させます。その後、香炉に戻せばお掃除の完了です。
灰を処分する
処分方法ですが、まずは火の元(お線香が燃えきっているか)がないことを確認しましょう。庭がある場合は、肥料として土にまかれています。かたまってまくのではなく、まんべんなくまくとよろしいでしょう。
マンションなどで庭にまけない場合は、自治体の区分にそって処分します。新聞紙などに包み、可燃ごみとして処分されることが多いようです。
お線香の燃えた灰と混ざることや、使用期間が一定以上になるなどで灰に塊ができやすくなります。お手入れをしても使いづらくなりますので、新しい灰に取りかえましょう。 年に3~4回くらいを目安がよろしいでしょう。気になったタイミング以外では命日・お盆・お彼岸などで新しくされる傾向があります。
燃え残ったお線香は?
灰の中には1cm前後のお線香が燃え残りとしてあります。一般的には処分されています。中には下記のように工夫をして再度使用する方もいます。
まとめて火をつけて焚く方法があります。
印香をつくることもあります。乳鉢ですりパウダー状にし、水を足しながら生地にします。均等に伸ばした後に型で抜き日陰でよく乾かします。火をともして香りを楽しみます。
焼香とは?よく聞くけど以外と知らない焼香の意味や種類、宗派ごとにことなる焼香の作法まで完全解説!
略歴 栗本喬一(くりもと きょういち) 1977年生まれ 出生地:東京都(愛知県名古屋市育ち) 株式会社東京セレモニー 取締役 ディパーチャーズ・ジャパン株式会社 「おくりびとのお葬式」副社長として、葬儀会社の立ち上げ。「おくりびとアカデミー」葬儀専門学校 葬祭・宗教学 講師。 株式会社おぼうさんどっとこむ 常務取締役として、僧侶派遣会社を運営。 株式会社ティア 葬祭ディレクター、支配人、関東進出責任者として一部上場葬儀 社の葬儀会館出店、採用、運営を経験。 著書:初めての喪主マニュアル(Amazonランキング2位獲得)
INDEX
焼香とは?
焼香の意味
心身を清めて死者や仏様に感謝と敬意を表す
極楽浄土に旅立てるようにする目的
焼香の由来
ご遺体の臭いを抑える目的
暑さが厳しいインドでは、人が亡くなった時に、時間が経過することによる遺体の臭いが問題になっていましたが、当時は現在のように遺体を保存する技術がありませんでした。そこで、 臭いを抑える効果が立証されていたお香が使用 され、心身のけがれを祓う物として、仏教における供養の一つとなってきたのです。
日本では飛鳥時代に渡来
香典はお香が由来
さらにお香は、一夜を通じて焚き続けなければなりませんが、現在のように お香の技術が発達していない時代ではお香は高価な物だったため、近所の人などが持ち寄って絶やさないようにしていました。 仏教の葬儀では、「御香典」を持参しますが、これは「お香を持ち寄る」という習慣が始まりだとされています。現在はお香を持ち寄るという習慣はないため、御香典として現金を包んで持参するようになったのです。
焼香と線香の違い
焼香は葬儀中にお供えする
線香は法要や供養に使用
線香の作法
焼香の種類
立礼(りつれい)焼香
立礼(りつれい)焼香の手順
座礼(ざれい)焼香
座礼(ざれい)焼香のマナー
座布団には座らない
回し焼香
回し焼香の手順
弔事についての不明点や疑問は 『やさしいお葬式』 から24時間365日無料相談も承っています 。 電話でもメールでも行えますのでお気軽にご連絡下さい。 『やさしいお葬式』 では葬儀の見積もり、遺影写真、参列者のリストアップなど事前準備をおすすめしています。葬儀の作法や服装などについてもご相談できます。
一般的な焼香の作法
宗派ごとに異なる焼香の作法
天台宗
真言宗
浄土宗
焼香を行う順番
焼香の種類
葬儀における焼香では、 近親者が行う「親族焼香」と、参列者が行う「一般焼香」に分けられます。 また、大規模な葬儀では、親族の焼香が終わった後に、 団体や会社などの代表者が行う「代表焼香」 や、 議員や町内会の方が来賓として指名して行う「指名焼香」 が行われ、最後に一般の人の焼香が行われる場合もあります。
焼香の順番はあらかじめ話し合っておく
焼香の一般的な順番
焼香のマナー
遺族への挨拶
お悔やみの言葉を伝える
身だしなみ
地味な色の服装を心がける
アクセサリーはシンプルにする
清潔感のある身だしなみを心がける
数珠のマナー
数珠の意味
数珠のマナー
ただ、 数珠は持ち主を守る厄除けや魔除けといった意味合いもあるため、家族や他人から借りるのはマナー違反です。 それに、アクセサリーの一環としてブレスレットタイプになっている物も、葬儀の場ではふさわしくありません。急ぎなどで持ち合わせがない場合は、会場で購入する、または手ぶらで焼香を行いましょう。
数珠の付け方
宗教ごとの数珠の違い
自分が焼香をしない宗教の場合
焼香は強制的に行われるものではないため、しなくても失礼には当たりません。 神道やキリスト教など、焼香をしない宗教を信仰している場合は、焼香は行わず参列のみでも構いませんし、故人の宗派に習って焼香を行っても構いません。 自分にとって最も適していると思う方法を選択することをおすすめします。
葬儀についての不明点や疑問は 『やさしいお葬式』 から24時間365日無料相談も承っています 。
焼香を行わない宗教
神道
キリスト教
焼香についてのまとめ
【焼香とは?】 ●「焼香」とは、お香を焚いて死者や仏様に対して拝む、葬儀などの焚く際に行われる仏教における供養の一つ ●お香の匂いは、邪気を祓って心身のけがれを取り除くとされる ●心身を清めて死者や仏様に感謝と敬意を表してご冥福をお祈りするためのもの
【焼香の由来】 ●仏教発祥の地であるインドで始まった習慣 ●当時は現在のように遺体を保存する技術がありませんでした。そこで、臭いを抑える効果が立証されていたお香が使用されていた ●日本では飛鳥時代に渡来し、体臭を抑えるための目的で使われていた
【焼香と線香の違い】 ●焼香は葬儀中にお供えをしますが、線香は葬儀前にお供えする ●線香は主に法要や先祖供養の際に使われることが多く、葬儀や通夜で使用される頻度は高くない
【焼香の種類】 ●立礼(りつれい)焼香 -最も一般的な、立った体勢で行う焼香のやり方 -焼香炉が複数台用意されているところもありますが、開いている香炉を使って構わない ●座礼(ざれい)焼香 -まっすぐに立ち上がらずに、腰を落として座った体勢で移動をし、正座をして行う焼香 -焼香台の前には座布団が置かれていますが、座布団には座らずに下座に動かし、直接床に正座をして行う ●回し焼香 -回ってくる焼香炉に対し、座ったまま順番に焼香を行うやり方
【焼香を行う注意点】 ●宗派によって焼香の作法が異なる ●焼香を行わない宗教(神道やキリスト教)もある。 ●焼香を行わなくても問題ない ●喪主の場合は親族の焼香の順番はあらかじめ話し合っておく
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