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新宮 州 三

  • Writer: Rolf Reeves
    Rolf Reeves
  • Sep 22, 2023
  • 3 min read

原点は彫刻。確かな造形力を秘めた野趣ある漆器|木漆芸作家 新宮州三

祖父母を始めとする母方の一族が、揃って美術や工芸の蒐集家だという新宮さん。幼い頃から、優れた作品の数々を間近に見ていました。「中学生の時、叔父さんのコレクションだった彫刻に衝撃を受けたんです」。それは、岡山を拠点に創作活動を続ける木工作家の榎本勝彦さんの作品でした。アートと工芸の境を融通無碍(ゆうずうむげ)に行き交いながら創作活動を続ける榎本さんの彫刻や器は、深く穏やかな漆の質感としなやかに躍動する造形が呼応し、有機的な魅力を発しています。 そんな榎本作品への憧れを原点に、新宮さんは木工の世界へ。そして、進む先々で優れた先達と出会い、助言をまっすぐに受け止め、成長を重ねました。

彫刻の塗料として漆を知り、そして輪島へ

美大を目指して一浪した時、「一浪してよかったね」と画塾の先生に言われたとのこと。「この一年で、徹底的にデッサンを勉強できるから、と」。新宮さんの造形力の基礎はこの時代に培われました。また、彫刻科に進んだ新宮さんは木彫に取り組みますが、塗装する漆の質感に納得いかず、漆について調べ、初めて漆工品の産地があることを知ります。そして、漆を学ぶならば産地がいいと考え、輪島塗の研修所へ入所。そこでの2年間で得たことは多く、中でも、練達の老職人先生からじっくり指導を受けた「漆の研ぎ」、輪島の人気作家である赤木明登さんの工房での、同じ作業の反復で技術を身につける「数仕事」のアルバイトと、工房に行き渡った「暮らしの美学」は、忘れられない経験。「研修所と工房と、両方で学べたことがとてもよかったと思っています」。

さらに、木工の中でも、木を彫り削る技法である「刳り物」(くりもの)を本格的に学び、仕上げの漆塗りまで 一貫制作できるようになりたいと、木工作家で国の重要無形文化財技術保持者(2003年に認定)である村山明さんに師事。彫りの見事な曲線と磨き抜かれた拭き漆を特徴とする師匠の仕事を、傍らで目を凝らして7年半を過ごし、2005年に独立。

漆工の本流を体に叩き込んだ新宮さんですが、「憧れは、今も榎本さんなんです。独特の榎本塗りと呼ばれる漆のテクスチャーに興味があって、それに近づきたいと漆を勉強したのが始まりでしたし、今もその流れの中にあります」ときっぱり。感受性豊かな少年時代からの憧れは変わることなく、工芸作家としての経験を重ねながら理解を深め、けれど作品には、榎本作品を咀嚼した上での新宮さんらしさが息づき、独自の世界観をつくり上げています。

profile◎しんぐう しゅうぞう 1995年 石川県立輪島塗芸妓研究所 入学 1999年 村山明氏に師事 2005年 独立。現在、京都市にて制作。

新宮州三 木漆展

◆新宮州三 木漆 展の詳細、また2020年6月26日(金)~7月2日(木)に初日を迎えるその他の工芸展情報はこちらをご覧ください。 「人気の器・工芸作家」全国の作品展情報【2020/6/26(金)~7/2(木)】

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