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改造 カメラ

  • Writer: Rolf Reeves
    Rolf Reeves
  • Sep 22, 2023
  • 11 min read

天体写真への誘い③(カメラ編)

何を改造するのか 改造すると言っても何もセンサー自体を改造するわけではありません。実はもともとデジタルカメラで使われているCMOSセンサーというのは人の目には見えない波長の光も通す構造になっており、一般的用途の撮影ではそれでは使えません。 そこで世の中にあるカメラというカメラのセンサーにはすべて赤外線や紫外線など人の目には見えない波長の光をカットするフィルターがセンサーの前面に付いています。そのフィルターによって人の見たようなカラーバランスの画像にしています。しかし天体撮影にとってはそれが逆に仇になって赤い星雲の写りが悪くなってしまいます そこでそのフィルターを取り除き、そこに光路長を合わすため、または天体撮影に必要のない波長をカットするための別のフィルターを置換するのです。

天体専用モノクロカメラ

天体撮影のベテランの方々、ハイアマチュアの方々の中には天体専用の冷却モノクロカメラを使用している方もいらっしゃいます。そのモノクロカメラを使ってナローバンド撮影したり、RGBを三色分解して撮影したり、'LRGB撮影' と言ってカラー情報とは別に輝度情報(luminance)も別々で撮影する方法を試みている方々が多いです。

それに先述しましたが改造に関しては 'メーカーの保証外' になってしまいますし、改造してしまうと一般撮影ではカラーバランスが狂って基本的には使えなくなってしまいます。もちろん予めグレースケールなどを使ってWBを合わせて、それをプリセットしておけばある程度はカラーバランスは保たれるかとは思いますが。

ノーマルでのおすすめ機種

ローパスフィルターの有無

ただ一つ言えるのはどうも 'ローパスフィルター(以下LPF)の有無' というのは赤い星雲の写りに大きく影響しているのでは、と思っています。

以前使っていた 'a' ではないノーマルのNikon D810は約3,600万画素という発売当時としてはフルサイズカメラにおいて最も高画素なカメラでした。そのD810で撮影したとき、意外にも赤い星雲がそこそこ写っていて興奮しました。それがきっかけでこの世界に飛び込んだ、と言ってもいいくらいでした。

しかし私が現在山岳や風景、野鳥などでメインで使用しているNikon D5で星空を撮っても赤い星雲は全く写りませんでした。(写ってはいるけど赤くない) D5は低画素機のためLPFが備わったカメラです。LPFはそもそもデジタルカメラの宿命でもある『モワレ』を低減するものですが、そのぶん解像感は犠牲になってしまいます。 高画素機はそれこそ解像感を売りにしているわけですから『モアレ』よりも『解像感』を優先しているためLPFを備えていない機種が多いです。

赤い星雲が写りやすいノーマルカメラ

さて私はNikonのカメラばかり使っていますが、中には改造しなくても赤い星雲が写りやすいメーカーというものがあるようです。その代表格が 『FUJIFILM』 のデジタルカメラ。

星喰い現象(スターイーター問題) 一般的なデジタルカメラには '星喰い現象(Star Eater)' という問題があります。星は人間が思っている以上に多くて、デジタルカメラでさえその小さな星々を 'デジタルノイズ' と判断してノイズ処理してしまいます。 もちろんシリウスなどの1等星を消してしまうことはありませんが、本当に小さな微光星はどんなデジタルカメラを使っても 'デジタルノイズ' と判断してしまうようです。これは致し方ないことで、NikonにしろCanonにしろSonyにしろその大小はあるにせよ消してしまう問題からは逃れられないようです。たとえRAWで撮ったとしても画像処理エンジンを通る以上避けられないものです。ベテランやハイアマチュアの方々が天体専用のモノクロカメラを好むのはこのあたりのこともひとつの要因のようです。

センサーサイズ

天体撮影におけるセンサーサイズの考え方ですが、もちろん画像品位全般を考えればセンサーが 大きければ大きいほど良い ことになります。これはどのジャンルの写真でも同じことです。 低ノイズ、色再現、諧調、ダイナミックレンジ、解像感、すべてセンサーが大きいほうが圧倒的に有利になります。このあたりは一般的な撮影をされている方なら実感としてお分かりかと思います。 とくに天体写真のように極端に暗いもの、目にも見えないようなものを撮影しているわけですからその画像品位の違いの差はかなりあることになります。

ただ私は初めのうちは天体写真についてはセンサーサイズが小さくても良いと思っています。そこで小さいセンサーの利点を挙げてみました。

天体を大きく写せる

同じレンズを使って撮影したときに、センサーサイズが小さくなれば小さくなるほど写野角は狭くなります。つまり相対的に目標とした被写体は大きく写ります。このあたりはみなさんお分かりかと思いますが、撮影の段階で『トリミング』しているということです。

200㎜の焦点距離のレンズならAPS-Cならフルサイズ換算で焦点距離300㎜で撮影した写野角と同じになりますし、4/3センサーならば倍の400㎜相当の写野角になります。昨今のデジタルカメラ用のレンズは解像力の高いものが多いので2,000~3,000万画素クラスのカメラならばまず『オーバーサンプリング』になることは無いでしょう。

レンズのおいしい部分を使える

レンズには イメージサークル というものがあります。 フルサイズ用のレンズならばフルサイズセンサーをカバーするイメージサークル(約44㎜)になるように設計されています。フルサイズ用のレンズが大きく重くなるのはこの44㎜をカバーしなければならないためです。

しかしこの44㎜のイメージサークルをカバーしていると言っても、どうしても周辺部分は中心部に比べて画質は落ちてしまいます。その『ヘタリ度合』はレンズによってもちろん違いますし、そもそも一般的な撮影では基本的には気にしなくともよいレベルです。風景などを撮影したときに周辺減光が少し気になる程度で済みます。

しかしこれが天体撮影となると話が変わってきます。 高性能と謳ったフルサイズ用レンズでもフルサイズカメラを装着して撮影すると『こんなにも周辺画質は落ちるのか…』ときっと驚かれると思います。周辺の星は放射状に流れて歪な形で、コマ収差や色収差があからさまに現れ、光量も落ちます。

逆に言うと星を撮ってみればそのレンズの画質の均一性を丸裸に出来ます。もちろん高価なカメラレンズの中には周辺まで優秀なものもありますが、実はそういったレンズというのはイメージサークルが少し広めになっていることがあります。

私のおすすめはその周辺の『ヘタリ度合』をあらかじめ考慮してセンサーをダウンサイジングすること。フルサイズ用のレンズならばAPS-Cや4/3センサーで撮影する方法です。これならばレンズ中央部の画質の 『おいしい部分』 のみを使うことになるので非常に理にかなった選択だと思います。

カメラが軽くなる

一般的にセンサーサイズが大きくなれば大きくなるほどカメラ本体は重くなります。長時間露出する天体写真において三脚や架台などの『足回り』は重ければ重いほど安定した撮影ができます。逆にその上に載せるカメラやレンズは軽ければ軽いほど撮影の成功率はあがることになります。上に載せるものが重くなれば重くなるほど『足回り』もそれに合わせて重くしていかなければなりません。よってカメラはフルサイズのカメラよりもセンサーサイズの小さいAPS-Cや4/3センサーのほうが安定運用できると思います。

このように画質品位はセンサーが大きいほど良いですが、そのぶんそれなりの苦労(と金額)を伴うことになります。そして一般撮影とは違い『フルサイズのほうがボケる』といった理由での用途は天体撮影には必要ありません。中央から周辺にかけていかに均一性があるか、といったことの方が天体写真では重要視されます。

さらに天体写真のほとんどは 'ワンショット' ということはほぼ無く、何枚も撮影して後でコンポジット(加算平均)します。星景写真の多くは15~30秒のワンショットで撮影するのでセンサーサイズの優位性がそのまま画質品位に直結しますが、コンポジットすることで画質品位の欠点は十分穴埋めできることになります。簡単に言うとAPS-Cセンサーでフルサイズセンサーの約2倍の時間を撮影に充てることが出来れば画質品位はほぼ同等ということです。(解像感の部分は補えませんが)

まとめ

天体写真を撮ってみようと興味が湧いて『じゃあカメラをどうしようか?』と悩まれているようでしたら、とりあえずは手持ちのデジタルカメラで良いと私は思います。赤い星雲がどうとか、画質がどうとか、そういったことはまず実際に撮影してみてから判断しても遅くはありません。

純正の天体専用カメラの導入は高額な投資になりますし、改造は 自己責任 となってメーカー保証外となってしまいます。のちのちに本格的に天体撮影に興味が湧いて '自分はどんな天体写真を撮りたいのか' が明確になったときにもう一度それに合わせたカメラを検討するということで良いと思います。

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