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夏 の 小説

  • Writer: Rolf Reeves
    Rolf Reeves
  • Oct 30, 2023
  • 2 min read

夏の表現 小説で使われている夏の表現を拾ってみました。

夏草が生い茂るままに立ち枯れるほどの暑さが続いていた。借家を囲む梨畑に油蝉がうとましい。克平の怠情をののしる嘲るように夜明けとともに鳴き始め、日が暮れてからも地熱の冷めぬうちは夜半まで泣き続ける。汗と蝉しぐれとでべっとりと湿った体を起こし、克平は顔を顰めて温い茶碗酒を呷った。

安倍公房

有吉佐和子

上橋菜穂子

小川洋子

角田光代

川端康成

「明るいところでは少し話しにくいの」 「それでは白い満月の薄明りで聞くかな」 私の声に誘われて、八重子もお夏も夕空を仰いだ。 「まあね!ほんとに白い満月ね。」 と八重子が言った。 この時、瞼が病的な線を描いているお夏の眼が不思議に清らかに光っていた。山深い夏の空の白い満月が黒い瞳の上につつましく姿を重ねていた。『白い満月』

北原白秋

北村薫

佐藤多佳子

八月の午後、橋の下の日陰とはいえメチャ暑い。 ハーフパンツも、もう汗でびしょびしょだ。熱い風が吹き付けてくる。草が焼けるような匂いがする。頭がじんじんするほど蝉が鳴いている。『一瞬の風になれ 2』

司馬遼太郎

城山三郎

太宰治

谷崎潤一郎

中田永一

梨木香歩

昼過ぎに なって、急に外が暗くなったと思ったら、ボツボツザーザーとあっという間に雨が降り始めた。のみならず雷さえ鳴り始めた。それも遠くの空でごろごろいっているうちはよかったのだが、強烈な閃光が走ったと思ったら、バキバキバキっ鼓膜をつんざくような暴力的な音がした。さてはサルスベリに、と慌てて縁側に走ったが、サルスベリは無事であった。雷はまだごろごろいっていたが少し遠ざかったようだった。 にわかには信じられぬことだが、雨が降り出した。辺りの草の葉、灌木の葉叢の上に、ポツポツではなく、パンパンと弾けんばかりの大きな音がして、思わず空を見上げると、測ったように目の中へ一滴、雨粒が飛び込んできた。反射的に目を閉じ目蓋を押さえ、余計な水分を取り去ろうとする。再び目を開けると、そこはもう、先ほどまでとは打って変わった別世界、空は一転かき曇り、という事態である。肩打つ雨を避けんとして、大急ぎで近くの木の下へ走る。『冬虫夏草』
盛夏の頃であったので、なけなしの財布をはたいてスイカを買い、それをぶら下げて、 ミンミンゼミが降るように鳴く緑陰の道を通り、 挨拶に行った。『家守綺譚』
 
 
 

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