合気道 投げ 技
- Rolf Reeves
- Oct 30, 2023
- 7 min read
合気道歴10年、二段の経験者だから語れること
「合気道とは」 合気道は、開祖・植芝盛平翁(1883~1969)が日本伝統武術の奥義を究め、さらに厳しい精神的修行を経て創始した現代武道です。 合気道は相手といたずらに強弱を競いません。 入身と転換の体捌きと呼吸力から生まれる技によって、お互いに切磋琢磨し合って稽古を積み重ね、心身の錬成を図るのを目的としています。 また、合気道は他人と優劣を競うことをしないため、試合や競技を行いません。 ~合気会ホームページより抜粋~

合気道を始めたきっかけ
私は子どもの頃から、「見た目は普通の女の子なんだけど実は強い」というキャラクターに憧れていた。
『らんま1/2』の女らんま、あかね、シャンプーとかみんな好きだったし、ゲームだったら『ドラクエⅣ』に出てくるアリーナとか・・・。
高校生の時『今日から俺は!』を読み、主人公・三橋貴志の彼女・赤坂理子の存在に私は衝撃を受けた。
彼女は合気道道場の娘で、本人も相当の使い手という設定。
三橋の敵のツッパリたちに襲われた時も、合気道の技で応戦し事なきを得ている。
そのシーンを見て、私の中で「やるなら合気道だな・・・。」という思いが芽生えた。
「もうすぐ就職だし、仕事以外に何か打ち込めるものを見付けたい。やるならやっぱり合気道!!」
稽古期間と昇級・昇段
①姫路の道場:3年半。 5級→2級 ②東京の道場:2年。 2級→初段 ③フランス・トゥールの道場:3ケ月 ④フランス・パリの道場:5ケ月 ⑤東京の道場(②と同じ):3年。 初段→二段
合気道には様々な流派が存在するが、私が所属していた道場はすべて合気会系で打撃が少なく女性が続けられやすいのも良かった。(※財団法人合気会・・・合気道の開祖・植芝盛平が設立。現在は孫の植芝守央が道主を務める。)
男性をバッサバッサ投げ飛ばしたり技が決まるのは超快感だったし、「見た目は普通の女の子だけど実は強い」という理想の自分に近付けているのもすごく嬉しい。
合気道をやめた理由
道場での経歴が長くなるうちに、役員を任されて稽古を休みにくくなったり、先生や先輩が出られない日に自分が指導をすることもあり、だんだんプレッシャーになってきた。
目標だった二段が取れたことと、結婚&引っ越しで円満にやめられる理由ができたことを機に、私は約10年の合気道人生に終止符を打った。(←ちょっと大げさな言い方)
合気道をしてきてよかったこと
外に出ると、「ここは危険/大丈夫」「この人はなんか危なそうだから距離を取っておこう」「今日は傘を持っているから、襲われそうになったらこれで間合いを取ろう」「あそこにあるのぼり旗は、いざという時間合いを取るのに使えそう」などと考えて歩く習慣が付いた。
合気道は男女や段・級の区別なく平等に稽古ができるので、屈強な男性相手でも技をかけられる。(そして相手はちゃんと受け身を取ってくれる)
稽古以外でも、上司とかムカつく人が周りにいたら、脳内で「私だって本気出せばアンタなんて一撃で倒せるんだからね。」と妄想する。
・稽古をすれば、相手のすべてが手に取るようにわかる
※ここからは、やめた今だからこそいえる話※ (合気道をされている方、これを読んで気分を害されたら本当にごめんなさい)
稽古をしていると「あ、この人の技の仕方や受けの取り方は好きだな」「この人は力任せに押す感じがあってイヤだな」というのがモロに出るので、この相性って〇〇にも比例するんじゃないかと思った。 上級者で合気道の受けがすごくいい感じの人がいて、「あぁこの人と組むの好きだなぁ」と思うことがあり、合気道でも「相手と呼吸や気を合わせる」なんてよく言うしそういうことかな?と体で感じたり。 ちなみに、武道場に立て掛けてある「心・技・体」の額縁を見る度に、〇〇にも当てはまるな~と考えていた私。(苦笑)
合気道をしていて困ったこと
・武道特有の上下関係や礼儀・しきたりなどが窮屈に感じることがある。
・稽古がすっぴんなので、普段から人前ですっぴんでいるハードルがかなり下がる。
・深爪は絶対!!(私はもともと深爪派なのでまったく気にならなかったが、ネイルが趣味の女性はネックになると思う)
意外なところで役立つ合気道経験
フランスは本国日本を抜いて、合気道人口が世界一の国。
その情報を知っていた私は、ここぞとばかりに「合気道で日仏の架け橋になりたい。」と書いて見事合格した。
後で採用理由の一つに「履歴書に合気道と書いてあって真面目そうだと思った。」と聞いた。
こんな人に合気道はおすすめ
最後に合気道経験者の立場から、「合気道をするのに向いている人」を挙げてみる。(※あくまで私が経験してきた合気会系の道場の話です)
合気道は初心者でもウェルカムな雰囲気だし、平和を愛する武道なのでみんな優しい。
「怪我をしないこと」を第一に稽古するので、無茶をさせられることもない。
初めは胴着を買うだけで初期費用もほとんどかからないし、月謝も安く良心的なところが多い。(私が行ったところはみんな3000円くらい)
実際に屈強な男性を倒せるかどうかは別として、危機察知能力が見に付く。
男性は初段から、女性は三級から袴を履くことが認められている。
合気道で「膝行」「上段・中段・下段」などの言葉を初めて知り、時代劇なとを見ていて役立つことがある。
合気道は力技ではないので、年配の方、女性、お子さんにも向いている。
挨拶や礼儀、他人を敬う心を養うという点では、お子さんの情操教育にとてもいいと思う。
「強く腕を握られても、こうすればほどくことができる」
「空手や柔道など他の武道である程度の段まで取ったが、最後は合気道に行きついた」みたいな男性に何人かあった。
彼らは「最後に追求する武道は合気道」だと言っていた。
合気道とは | この謎に包まれた日本武道は本当に強いのか。格闘技経験者による視点
・達人のおじいさんがやってるやつ ・女子供でもマッチョを倒せるみたいなやつ ・相手の力を利用するみたいなやつ ・極めれば強いみたいな etc.
1.合気道は強いのか
どれだけ高度な技法が存在していたとしても、実質的に今はもう失われている
2.合気道とは一体どんな武道なのか
合気道は、一口に言えば「組技武道」です。 つまり打撃(パンチやキック)の練習は一切行わず、相手を掴んで投げたり転がしたりすることだけを学ぶ、といった主旨の武道です。(護身術として考えるとかなり問題である気がしますが) 柔道や柔術の類と同様というわけですね。 合気道には「手刀」つまりチョップというのもあるにはあるんですが、これは手刀を刃物に見立て、素手の組技でうまく対処すべしという、あくまで約束組み手の「負け役」としての存在です。
なにより大きな相違点は、合気道について誰もが知る「相手の力を利用する」という理念です。
1.人体の構造を理解し〜 2.相手の重心移動を知り〜 3.相手の筋肉の操作を完全に把握したならば〜
これは実際には不可能に近いです。
合気道には試合が存在しません。
当ブログでは毎度のように述べていますが、試合を行わない武道はどこもかしこも弱いです。 その理由は、技術の進化が存在しないこと。 武道だけでなく、どんな競技にも完全な指導というのは存在しません。 ですから、武道を学ぶ時は必ず自分なりの自己解釈というものを伴いますが、多くの場合はこの正解不正解を「試合」という場において判別するようにできています。
合気道の場合、これがありません。 自己解釈も、間違った指導も、完全に投げっぱなしです。 結果、何が起こるのか。 「指導者自身も正しいかどうか分からないものを、そのまま弟子にコピペする」という形容しがたい流れが出来上がります。 また日本人というのは誰しも権威主義なところがありますから、弟子は師匠を全面的に正しいもんだと思い込みます。
分かりやすい例として「達人であっても背後からの気配実際に感じること不可能説」というものがあります。水曜日のダウンタウンです。 その内容は「安藤毎夫」なる合気道の達人を背後からデコピンハンマーでぶっ叩いて、防げるのか否かといったものでした。 出演者の方は「養神館 師範」という、合気道でも総本家と呼べるような団体の最高位です。 そのうえ彼は検証前、そんなものは簡単に出来ると豪語されていました。私は天下の合気道師範であるぞと。
運営母体が変わらない限り、先の安藤氏のような人を指導者として認めてしまうことには変わりがないわけです。 すると、これから合気道を学びたい人の視点からは「師匠が実力者なのか偽物なのかわからない」という状況になります。 これは合気道についてただ一つ否定のしようがない、明らかな欠陥といえるでしょう。
あまりに特殊すぎる
詳細はこの記事などに示していますが、本来武道や格闘技の強さとは網羅性に限ります。 網羅性というのは、汎用的な対応力の事です。 出来るだけ多くの状況に対応可能であることこそが格闘技の強さであると私は思います。 その点において、師範レベルの人間ですら一度もパンチを受けたことがないよという合気道界の在り方は、非常に視野が狭いと言わざるを得ません。
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