刀 刃 こぼれ
- Rolf Reeves
- Sep 22, 2023
- 6 min read
刀の疵を徹底解説‼
刀の製作時に異物が入り、地肌又は刃に空気が入っているような僅かに膨れて見える現象のことを言います。 何百年もの時間の中で何度も研がれてきた刀身の中には、地の中に隠れていた異物のふくれが表れてくる場合があります。 そして、そのふくれの部分が破れて、薄い皮が剥がれたような状態を見せることがあります。 上手な研ぎ師の手にかかると、そのふくれの部分に埋金という(同時代の同じ性質で同じ色合の鉄を埋める)技術により分からないほど上手くふくれを修復し無かったように地肌を美しく研ぎ上げられている場合もあります。 刃中のふくれの修復はもっと難しく、研ぎ師の技量がものを言います。 埋金が明らかに分かる場合はやはり価値は若干落ちますが、分からない程上手く直せてある場合はほぼ落ちません。

割れ(鍛え疵)
刀身にある割れ目の疵のことです。 鍛え割れは、折り返し鍛錬の時の縦の折り返し目が、研ぎにより表に出てしまうことです。当然の結果であり欠点とは言い難いのですが、やはり綺麗な地肌に出てしまうと気になります。 大きさにもよりますが、若干の価格全くないものより落ちざる得ません。 刃割れは、割れが刃中に出来たものです。修復も難しく欠点となります。 棟割れとは、棟の部分に出る鍛え割れのことです。最も鍛え割れの出やすい箇所であり、相当酷い割れでなければマイナス点とはなりません。
しなえ
炭ごもり
炭ごもりとは、刀身の製作時に鋼の中に炭が残っており、後の世に研ぎに掛けられた時に表に出てしまい、ほんの小さな穴が出来てしまうことです。 実用には差し支えなく、良く見ないと気の付かない小さなものもあります。 穴の大小、数により欠点となりうる場合もあります。
打ち疵
打ち込み疵、斬り込み疵は合戦による刀の切り込みで出来た疵 鉄砲疵、刀身に鉄砲の弾が当たって出来た疵 矢疵、刀身に矢が当たって出来た疵 打ち込み疵、鉄砲疵、矢疵ともに武勲の誉として賞賛される疵であり、価値は落ちません。
通常疵と言われるものを列挙してみました。 疵とは呼びませんが、焼き入れや、研ぎ、時代の経過による減りなど、特に古い刀身には長い時間の経過の中で避けられない欠点といわれる現象は多々あります。 日本刀は実用の武器として優れた機能を果たすべく工夫されてきた中で自ずと生まれた美しさです。日本刀の疵と言われるものは、鉄の芸術作品として世界最高の美しさを誇るものと言えども、ただの飾り物でなかった以上避けられないことです。 玉鋼の独特な鍛錬方法、焼き入れ、研ぎの技術、武器としての役割により伝えられてきた日本刀、その過程により生まれた痕跡は、むしろ本物の日本刀であることを証明するものです。 素延(ただの鉄板をのばし刀の形状にしたもの)には全く疵というものはありませんが、地金の魅力というものも全くないのです。 疵はないに越したことはありませんが、国宝、文化財にもありますし、保昌、などの柾鍛えの作には縦の大きな鍛え割れが生じていることが良く見られます。 疵を研ぎで消すために、研ぎを重ねるのは如何なものでしょうか。研ぎを重ねることは、刀身を減らすことでもあります。現代の我々が見た目の美しさを追求するあまり減らしてしまっているとは言えないでしょうか。
まとめ
確かに一般的に疵のある日本刀は少ないものに比べて安く購入できます。 ただ、疵があるから日本刀としての本当の意味での価値はないとは言えないと思います。 平安、鎌倉期の日本刀を鑑賞出来るように、日本刀はこれからも何百年と伝えられて行くものです。私達は今一時、預かり繋ぐ存在であることを自覚していただきたいと思います。
日本刀は、人をたくさん斬ると、脂や刃こぼれで切れ味が落ちると聞きました
日本刀は、人をたくさん斬ると、脂や刃こぼれで切れ味が落ちると聞きました。 戦国の合戦場では、主武器が槍だったためそれで良かったとも聞いたのですが、では幕末の斬り合いなどはどうだったのでしょうか? もし本当に大人数を斬って逃げたりしたら、その後はもうその日本刀は使えなくなったりしたのでしょうか? 時代劇などでは、数十人にかこまれてバッサバッサと斬り捨てて逃げたりしますが・・・ あれはテレビの中だけのことだったのでしょうか。 テレビ見てると、気になって仕方ありません・・(^^;) どなたかご存知のかた、教えていただけますと幸いです。
これはですね、良くある質問なんですが幾つかの状況が重なっていますので、切れる 切ると言うことをきちんと分けて考えないと難しい。
まず、戦場で戦っているときなのか?この場合は戦っている当人達の技術が絡んできます。極論を言えば一人で何人勝ち残れるかということになります。 また、この場合切る=殺傷なのか、骨まで断ち切るような一撃をいうのか、手首の血管を切り裂いただけでも切ると定義するのか判断に難しい。 あるいは生身の生き物(ヒトでも犬でもブタでも)を切った場合、日本刀の耐久力をいっているのか?で変わってきます。 前者であればこれは戦いの技術と日本刀の使い方は様々であり何人とは言えません。 後者で有ればテストカットなどである程度わかります。日本刀をつかったテストカットはわかりませんがこれらは西洋の剣です。西洋剣は日本刀よりも切れ味が悪いですがこれを見る限り2~3人で刃こぼれしたり脂肪で切れなくなると言うことはなさそうです。少なくとも充分に殺傷できる威力で切れています。ただし注意しなくてはならないのは、これらの肉は死肉であり生きている者よりも温度が低く脂肪は固まっています。血は抜いてあるので血のぬめり等の影響は受けていません 死んだ肉なので弛緩しています。ヒット時に体が緊張し筋肉が硬くなることはないです。私は脂肪より血のりが切れなくなる一番の原因と思います。切るという事は対象に摩擦によって食い込んで行くことですが血が付くことで血が潤滑油のような役割を果たし刃物が滑っていくためと考えています。とくに、動脈から吹き出る血は大量ですから切れ味は低下するでしょう。と、いうものの殺傷能力に達さないということはないと思います。 普通に考えて、戦場で刃こぼれしたり血糊ですぐに使えなくなるような「信頼の無い武器」など使えません。また、銃でも同じですよね。数発うてばジャムるような銃など使う気にもならないはずです。逆に言うと少々錆が出た程度で神経質なまでに手入れをしなくてはならないというのは太平の江戸時代に戦場剣術から刀がどれほど離れたか物語る良い証拠です。
>きちんと分けて考えないと難しい。 ここまでみなさんの説明読ませていただいていろいろわかりました。 戦場の状況、使い手の技量、相手の防備、もしくは 戦闘目的(殺すのか、戦闘不能にするのか、もしくは逃げれればOKなのか) で違ってきちゃうんですね。
>西洋剣は日本刀よりも切れ味が悪いですがこれを見る限り2~3人で刃こぼれしたり脂肪で切れなくなると言うことはなさそうです。 動画見ました。 スパスパ斬れてますね。 正直、あの「切れ味お試し用の肉」が昔は生きた人間だったんだと思うと ちょっと怖くなりました・・(笑



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