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ガチ 袋 舞台

  • Writer: Rolf Reeves
    Rolf Reeves
  • Oct 30, 2023
  • 8 min read

いまさら聞けない演劇・舞台用語:3 ~上級編/難易度★★★

殴り(撲り)【なぐり】 金槌(かなづち)のこと。仕込みには欠かせない工具の代表格。金槌の種類には、両方とも釘を打てるようになっている(片方は仕上げ用にやや曲面を帯びているのが普通)「玄翁(げんのう)」、一方は平らでもう一方は丸くなっている「ボールピンハンマー」、片方が釘抜きの「ネイルハンマー」など多種多様。それぞれの呼び方は劇団や地方によって多少異なるが、金槌やハンマーを総じて「なぐり」と呼ぶのは、演劇・舞台美術界でほぼ共通。

ガチ袋【がちぶくろ】 殴りやバール、釘など、仕込みやバラシに必要な工具を入れておく袋のこと。ベルトなどに付けて腰に巻いて使う。装着するだけで職人を気取れるアイテム。一般的には「釘袋」「腰袋」などの品名で販売されている。ちなみに「ガチ」はコの字型の留具(かすがい)を指す。

八百屋【やおや】 傾斜がついた舞台のこと。舞台の奥が高く、客席側が低くなっている。青果店(八百屋)の店先の「傾斜をつけた台」の上に野菜が並んでいる様子に似ているのが語源。「八百屋舞台」とも呼ばれる。客席から舞台全体が見えるようになるのと同時に、奥から迫ってくるようなダイナミックさ・遠近感を観客に与えることが可能になる。小道具や舞台美術を、あえて前方に傾けてセッティングすることも「○○を八百屋にする」などという。

殺す【ころす】 舞台装置などを釘やネジなどでしっかり固定し、決めた位置から動かなくすること。または、機材の電源を切るなどして作動しないようにすること。「可動の物をあえて固定する」「(一時的に)使用不可にする」→「使えなくする」→「生かさないようにする」→「殺す」になった? 用例:「その照明、そこで殺して」「次のシーンまでマイク殺しときます」

飼い殺し【かいごろし】 ある特定の仕事のためだけに人員を割くこと。都合上、上演中にはその仕事しかやらない(できない)スタッフ、もしくはそうした状態のこと。転換や衣裳替えのほか、雪や花吹雪を降らせる際に専用のマシンが使えず人力でやるしかない場合などに、客席から見えない位置にスタンバイしている裏方を指す。彼らはたいてい、開演前(状況によっては客入れ前)から持ち場について、仕事のタイミングをひたすら待つ。ムリにその場を離れようとすると見切れたり動いて余計な音をたててしまい、芝居に支障が出る可能性が。そのため、幕が下りるまでじっと潜んでいなくてはならないことも…。

わらう 【わらう】 その場からどける・片付けること。「ちょっとその椅子わらっといて」などと使う。演劇人が '若いころの失敗談'として《昔、『それわらって』と言われて意味がわからず、その場で『ハッハッハ』と声をあげて笑ってみた》的なエピソードが語られることがしばしばあるが、ほとんどがネタである可能性大。

香盤表【こうばんひょう】 俳優(が演じる役)が、どのシーンに出るのかを表にしたもの。横の欄を「役名」「俳優名」で・縦の欄を「場面」で区切るなどしてマス目状にし、出番の俳優(役名)と場面が交わるマスに○などの印をつけたりする。出ハケの一覧が書かれている場合も。こうすることで、どのシーンに誰が出るのか・舞台上に何人いるのかなどが一目瞭然。また、劇場の観客席の見取り図(座席表)も「香盤」「香盤表」と呼ぶ。

化粧前【けしょうまえ】 化粧をしていない状態・・・ではなく、楽屋でメイクアップや身支度を整えるための鏡(鏡台)とその周りのスペースを指す。メイク道具やティッシュなどの位置、楽屋での必需品などは人によって違うため、もっとも「個性」が見える場所。常にきちんと整頓&掃除が行き届いている人・いつ見ても散らかり放題の人・顔に似合わずカワイイ小物で埋め尽くしている人・舞台に関係ない物(がらくた?)ばかり置いている人など、かなり「性格」も出てしまう。

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心霊撮れ高100%? '新時代ホラードキュメンタリー'『三茶のポルターガイスト』

映画『三茶のポルターガイスト』はただ'心霊現象を撮る'だけではなく、その現象を検証して'その真偽を確かめる'ことにも重きを置いた、'新時代ホラードキュメンタリー'として3月24日に公開する。その真偽は読者がおのおの劇場で確認してもらうとして、今回は、本作の監督を務めた後藤剛氏と、舞台となった俳優育成スタジオのオーナー、横澤丈二氏を招いて心霊現象をテーマとした対談が実現。意外な撮影の裏話も語られた。

後藤 エクストリーム(サイゾーが運営するホラー映画配給会社)の新作企画を考えるときに三茶にヤバイ物件があるから、それをテーマに映画を作れないかという話がきたんです。で、せっかく幽霊が出るんだったらドキュメンタリーでやったほうが面白いんじゃないかと。

横澤 私がラジオ関西で共演した木原(浩勝。『新耳袋』シリーズの著者)さんにうちで撮れた心霊映像を見せたら、「これはただ事じゃないからメディアに出したほうがいい」とすすめられて、ふたりでニコ生を放送したんです。そこで子供の手が出てしまい……。

後藤 '100%幽霊が出る'という触れ込みで、当時私が調査員(Gメン)として撮影していた『怪談新耳袋Gメン ラスト・ツアー』(2021年8月公開)というドキュメンタリー映画で取り上げることになりました。

横澤 そんな触れ込みで撮影スタッフがうちに来られてたので、「これは参ったな。出なかったらどうしよう」と思いました(笑)。スタジオを借りて約30年。それまで日常的に出てはいたんですが、本格的に外部の人が撮影に来るのが実は初めてで。でもちゃんと出てくれて安心しました。本番に強いんです、うちの幽霊は(笑)。

後藤 実際に行ってみると「こんなとこで出るの?」という感じだったんですけどね。

横澤 演劇やってるから壁中に暗幕を張ってはいるけど、そういう雰囲気はないですよね。ところが、時間が深くなって照明を落とすと、一気に足元が冷たくなってきて、お香のにおいが漂ったり。

後藤 そうなんです。急にし始めるんです。それがさまざまな怪奇現象が起こる引き金になるんです。鏡から水が吹き出たりいろんなものが揺れたり……。最終的には隙間から手が出てきました。

横澤 降霊術はご法度ですよね。最初にコックリさんをやったのはうちに劇団員でした。スタジオを借り始めたころから「声」や「足音」といった心霊現象が出ていたんですが、その劇団員は好奇心が勝ってしまったのか、降霊術をしてしまい……。

後藤 今回も角さんがいろいろと試しましたが、一番心霊とコンタクトできたのがコックリさんだったので、本編でも多めに使ってます。会話が成り立ったのがなかなか衝撃でした。

後藤 すごい変わった人ですね(笑)。

横澤 いい意味でスーパーレディ。ここ30年であそこまで壁から物音がしたことはなかったんですが、それでも彼女は壁のほうをジッと見てる。何回も経験してる私ですら身の危険を感じて見られなかったのに。好奇心の塊だし、ジャーナリズム精神に溢れている。

後藤 あの角さんが。あれは貴重なシーンかもしれませんね(笑)。

横澤 強いて言うならもともと井戸があった場所に建てたということでしょうか。あのあたりは戦後間もないころは闇市で井戸がふたつあったそうです。ただ、ふたつあると商売敵ができるという迷信があって、ひとつ塞いで、そこに中国人オーナーがビルを建てたらしい。それが水の現象が起きるいわれのような気がします。

後藤 『新耳袋』では「幽霊を撮る」のが目的だった。今回は出ることはわかっていたので、その現象を科学的に解明することをテーマにしていました。そうすれば、世の中の心霊ドキュメンタリー作品に新たなムーブメントを起こせるはず。どれだけ実証できるかわからないけど、そこを着地点にできるようにがんばる、というのが本作のコンセプトでした。

後藤 本当は大学教授なども呼びたかったんですが、なかなかこういう非科学的なものに協力してもらえず……。

後藤 前後がつながらなかったので、なくなくカットしましたが、本当に使いたかった出来事でした。

横澤 いずれにせよ、映像として記録に残せたのは良かったです。もうその稽古場が入っているビルは築57年。老朽化も進んでいて早ければ3年で取り壊す可能性もあって、しっかりと密着した作品は最後になるかもしれませんから。劇団としてのイメージはダウンしてしまいますけどね(苦笑)。

後藤 今まで世の中に出たことがない心霊現象がしっかり捉えられたんじゃないかと思います。心霊業界の常識が変わるほどの。作り物ばかりつくってる叶井俊太郎(本作のプロデューサー)のせいでなかなか信じてもらえないと思うんですけど(笑)、これはホントにガチのガチです。

横澤 すでに心霊ファンの間でかなりの噂になってるようで、現時点でかなり多くの人が面白半分で写真を撮りに来てます(笑)。

後藤 剛(ごとう・つよし) 1973年宮城県仙台市生まれ。1997年、制作会社シャイカーを設立。テレビ、映画、ミュージックビデオなど、多くの作品制作に携わり、フロアDからプロデューサーまで様々な役職をこなす。今回初監督となる。最新作は、『怪談新耳袋Gメン』シリーズ(制作/出演)、『Sexual Drive』(プロデューサー)、23年3月公開『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』(プロデューサー)など。

横澤丈二(よこざわ・じょうじ) 1964年生まれ、東京都出身。株式会社ヨコザワ・プロダクション代表取締役。 日本大学芸術学部、無名塾を経て、90年株式会社ヨコザワ・プロダクションを設立。同時に新人開発部ヨコザワ・アクターズ・スタジオを開設し、俳優・声優の養成、マネージメントを行うと共に、舞台演出・脚本・脚色等も手掛けている。1996年には、オカルト映画「エクソシスト」の原作者ウィリアム・ピーター・ブラッティ氏と会談。舞台上演権を世界で初めて取得。

映画『三茶のポルターガイスト 2023年3月24日(金) ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、新宿シネマカリテ 他 全国ロードショー!

監督:後藤剛 出演:角 由紀子/横澤丈二/やくみつる/いしだ壱成/海老野心/石川翔鈴 他 制作プロダクション:シャイカー/製作:REMOW/配給:エクストリーム 2022年/日本/カラー/DCP/サイゾー映画制作プロジェクト ©️2023 REMOW poltergeist.jp

 
 
 

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