ガイズリー
- Rolf Reeves
- Oct 30, 2023
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【実銃ネタ】GEISSELE(ガイズリー)からLE及び民間向けライフル「Super Duty」が発表される。
法執行機関向けのライフルでは、ハンドガードはGEISSELEではなくALG DefenseのEMR V2が採用されている。 断面が円形のスリムなM-LOK搭載ハンドガードで、法執行機関用ということでLE Blue Line(LE殉職者への追悼や仲間との絆を表すもの)が入っているのが特徴。最低限アイアンサイトが取り付けられるよう、トップ先端部にのみ20mmレールがあり、極限まで無駄を省いたデザインとなっている。

トリガーもALG製ACTトリガーを採用。なぜトリガーシステム開発から始まったGEISSELEがわざわざ他社製品を採用するのかと疑問が浮かぶ方もいるかもしれないが、実はALGとはGEISSELE AUTOMATICS社の代表であるBill GEISSELEの妻であるAmy Lynn Geisseleを代表として2012年に立ち上げたメーカーである。 言ってみれば資本的にも技術的な面でもGEISSELEから派生して誕生したような会社なので、ライフルを発売するにあたって花を持たせる形としたのだろう。
このSuper Duty LEライフルは法執行機関に勤める人々のことを想って企画された節があるようで、価格も750ドルと非常に低く設定される予定。職務用に自分自身でライフルを購入する必要がある人を助ける目的があるそうだ。 SWAT隊員などではなく、パトロールでの使用などに焦点をあててセットアップされたライフルとのこと。
Super Duty
ハンドガードは昨年は民間向けへの供給を止めていたSMR MK16も選択できるようになっている点がビッグニュースと言えるだろう。 その他機構的なパーツはGEISSELEやALGから選べるほか、ストックやグリップもマグプルなど一般的なパーツを取り揃え、さらにはドットサイトやフラッシュライトなど光学機器までオプションとすることができる。バレルは10.3インチから18インチまで用意され、民間系らしくカラーも3色から選択できる。
民間向けSuper Dutyでは、LEよりも高い価格帯が設定される予定。 LEモデルの法執行機関への供給を優先するため、民間向けSuper Dutyの発売開始は少し遅くなるとのこと。
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GEISSELE ( ガイズリー )高性能・高品質なライフルパーツを生み出す銃器メーカー
GEISSELE AUTOMATICS( ガイズリー ) 高性能・高品質なライフルパーツを生み出す銃器メーカー
GEISSELE AUTOMATICS( ガイズリー )社とはアメリカ ペンシルバニア州ノースウェールズに拠点を置く銃器及びパーツメーカー。日本においてもサバゲープレイヤーやミリタリーファンの間ではその知名度は高いが、それはやはり GEISSELE の製品が民間のみならずアメリカ軍の特殊部隊や法執行機関などでの使用例が多い事に他ならない。
特に、ハンドガードではデルタフォースが導入する HK416 のレールシステムとして GEISSELE SMR(スーパーモジュラーレール)が採用されたり、近年ではUSASOC(アメリカ陸軍特殊作戦コマンド)によって13.5インチのSMR MK16 M-LOKがURG-I(Upper Receiver Group Improvement)プログラムに採用。他にも分隊選抜射手ライフル(SDMR)候補としてテストされたM110A1にもHK417用ハンドガードが採用されているなど、ミリタリーユースでの話題には事欠かない。
その他にも、FBIに10インチのSMR MK4 M-LOKが使用されるなど、プロフェッショナルによる採用が相次ぐなかで、エアソフトにおいても地位が自然と上がっていったメーカーである。
トリガーの設計をきっかけに成長した GEISSELE
GEISSELE が一流の銃器パーツメーカーとして大成したのには、創業者であるビル・ ガイズリー による競技用トリガーがアメリカ軍の目に留まったことが一因としてある。2004年に設立したGEISSELEは当初、ライフルのトリガーメカニズムを開発するメーカーとして立ち上げられた。
アメリカ軍が求めていたセレクトファイアトリガーとは、2ステージトリガー(引きはじめと射撃直前でトリガーの重さが2段階で変化するもの)のことで、失敗の許されない環境下でより正確性の高いトリガーをビル・ ガイズリー の設計力の高さによって製作できないか求めたものだった。これに応えたGEISSELEはスーパーセレクトファイヤー(SSF)トリガーを設計した。軍によるテストの結果、SSFトリガーは特殊作戦コミュニティによって採用されることとなり、その後のアメリカ軍のM4カービンのトリガーとして普及した。
それまで小さなトリガーパーツメーカーに過ぎなかった GEISSELE は、この実績をきっかけに知名度を上げSSFトリガーの派生型も製作。軍だけでなく法執行機関や民間市場でのニーズを満たすトリガーを開発し成長を遂げていった。
デルタフォースによってさらに注目を集めるメーカーに
トリガーの開発によって知名度を高めていった GEISSELE であるが、2010年代に入るとアメリカ軍によってさらなる注目を集める事になる。それが、ミリタリーファンなら誰しもが知るHK416のSMRハンドガードである。
当時DEVGRUをはじめとした海軍特殊部隊SEALsや、陸軍の特殊部隊であるデルタフォースが使用することによってHK416が多くのミリタリーファンから一目置かれる存在となったが、デルタフォースが使用していた GEISSELE SMRハンドガードも特殊部隊仕様のHK416の選択肢の1つとして実銃界ではかなり話題となる出来事であった。
この GEISSELE 仕様のHK416はエアガンでもデルタカスタムとして登場したほか、ハンドガードも各社エアソフトパーツメーカーがこぞって製作していた。 GEISSELE の名をガンマニアのみならずサバゲーマーの間でも有名なパーツメーカーに押し上げたのはデルタの存在が大きい。
特殊部隊での採用実績を重ね続け、サバゲーでも無視できない存在となった ガイズリー
ハンドガードで大きな実績を作り上げた GEISSELE は、その後レールシステムの新しい規格であるKeymodやM-LOKなどをSMRに取り入れ、近年ではM-LOKを採用したMK16を使用するURG-Iアッパーや、FBI SWATに採用されているMK4などがサバゲープレイヤーの間でも非常に大きな話題を集めている。
ガイズリー
GEISSELE AUTOMATICS
SUPERDUTY GA-15
そのガイズリーが2018年に自社生産のパーツを使用したAR-15アッパーをリリースし2019年になるとロアフレームも含むコンプリートライフル'SUPERDUTY'を発表する。 今回はガイズリー社が、あるLE(ローエンフォースメント)エージェンシーのために組み上げた'スーパー デューティGA-15 11.5インチバレル'を紹介する。
Geissele Automatics Super Duty GA-15 バレル長……………………… 11.5' 口径…………………………… 5.56×45mm ロアレシーバー……………… Super Duty Lower Mil-Spec アッパーレシーバー………… Super Duty M4 Upper ボルトキャリアグループ ……REBCG(Reliability Enhanced Bolt Carrier Group) ボルト………………………… Geissele Stressproof Bolt レイル………………………… 10' SMR MK4 Federal トリガー……………………… SSA-E バレル………………………… 11.5'Barrel,CHF,ChromeLined,1-7Twist ガスシステム………………… Carbine ガスブロック………………… Super Compact Gas Block チャージングハンドル……… Airborne Charging Handle マズルデバイス……………… A2 ロアパーツキット…………… Ultra Duty Lower Parts Kit バッファー…………………… Mil- Spec 6 Position, 7075-T6 バッファーアセンブリー…… Super 42 w/H3Buffer
GEISSELE AUTOMATICS
ガイズリー社が創業したのは2004年、メカニカルエンジニアであったBill Geissele(ビル・ガイズリー)氏が、自ら参加するナショナルマッチ ハイパワーライフル競技に使用していたM16のトリガーメカニズムの信頼性の低さに失望し、自分でデザインした2ステージトリガーシステムを作り上げたのが始まりだ。この2ステージトリガーというのは、まずトリガーの引き初めに適度なスプリングテンション(ファーストステージ)が2~3mmほどあり、ここからさらに引く(セカンドステージ)とハンマーが落ちるという、2段階トリガーのことである。
GEISSELE Super Precision 1- 6×26mm 友人は当初11.5インチという銃身長からエイムポイントのT2を装着するつもりだったが、あまりにも精度が良いので、6倍比のスーパープレシジョンスコープとスーパープレシジョンスコープマウントを送ってもらったのだという。同感だ
この'HSNM'はすぐに評判を呼び、USアーミーのマークスマンチームに採用されるなど、急速にポピュラーになっていく。翌年始まったUSアーミーの'セミオートマティック スナイパーライフル コンペティション(後にM110 SASSとして正式に採用される)ではプロトタイプのトリガーシステムに採用されるなど、'トリガーシステムならガイズリー'という定評が形成されていった。2006年になるとUSSOCOMから、M4とM16用に信頼できるトリガーシステムを作れないか、という依頼が舞い込んでくる。これに応えてガイズリー氏が開発したのが'スーパーセレクトファイア(SSF)'システムだ。このSSFはアジャスタブル機構を持たず、ファーストステージが約3ポンド(1.36kg)、セカンドステージが約1.75ポンド(794g)にセットされており、フルオート時にはシングルステージの6ポンド(2.72kg)になるという画期的かつ信頼性の高いシステムであった。このSSFは翌2007年にスペシャルオペレーションチームで採用され、ガイズリー社はUSミリタリーのコントラクター(正式契約会社)としても成長していく。
Super Precision 1- 6×26mm本体はMade in Japanだ。レンズの明るさや視野、解像度といった光学性能は抜群だが、いかんせんドットが少し暗いという弱点がある。スコープマウントは無垢材からの削り出し。あえてレバー装着にはせず、大ぶりのナットでがっちりと締め付ける仕様になっている
● Safety(セイフティ):シングルステージに比べるとAD(アクシデンタル ディスチャージ:暴発)等に対する安全性が高い。 ● Reliability(リライアビリティ):デザイン上に余裕があるため、信頼性が高い。 ● Forgiveness(フォギブネス):オペレーターの失敗に対する寛容性が高い。トリガープルにおける細かなミスをしても完全な失敗にならない余裕がある。 ● Performance(パフォーマンス):結果として、より高いパフォーマンスが期待できる。
ガイズリー社は、その後も目的に沿った数種類のトリガーシステムを発表したのち、FN SCARやHK416用など、M4、ARプラットフォーム以外のトリガーセットもリリースしていく。そして2012年になると、画期的ともいえる装着方法を備えた優れたデザインを持つハンドガード'Super Modular Rail'(スーパーモジュラーレイル:SMR)登場させる。このSMR MKIは、当時すでに有名インストラクターであったTravis Haley(トラヴィス・ヘイリー)氏がBravo Company(ブラボーカンパニー:BCM)社とコラボした'Jack Carbine'(ジャックカービン)に採用されるなど、当初から人気を呼ぶシリーズとなって行く。
その後も新たなミリタリーコントラクトを獲得するなど順調な業績を残していったガイズリー社が、USASOC(USアーミースペシャルオペレーションズコマンド)と新たなコントラクトを交わしたというニュースが飛び交ったのは、2018年のことであった。この'URG-I'(アッパーレシーバーグループ インプルーヴド)というコントラクトは興味深いもので、なんと各社とコラボレーションしたM4プラットフォームのアッパーレシーバーのみの納入だったのだ。バレルは、Daniel Defense(ダニエルディフェンス)社製14.5インチ コールドハンマーフォージドのもの、レシーバーとボルトキャリアグループは、コルト社製のミルスペック、そしてガイズリー社製スーパーモジュラーレイル Mk16 13.5インチにエアボーン チャージングハンドルが装備された合作アッパーだったのだ。特筆すべきはそのガスポートの位置で、それまでM4といえばカービンレングス(チャンバーからポートまでの距離が約7インチ)というのが普通だったが、このアッパーではミッドレングス(約9インチ)を採用していたのだ。昨今では、14.5インチバレルにミッドレングスのガスシステムを採用するのは、リコイルがソフトになるうえ、各パーツの寿命も延びる傾向があることから、14インチ以上の銃身長であればミッドレングスを選ぶことが多くなっているが、ミリタリーがミッドレングスを採用したというので、かなりの話題になったのだ。



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